胡瓜の真夜中通信

胡瓜と真夜中をこよなく愛するアラサー女史が、日々の色々をまるで闇の微かな煌めきのように、名画の一コマのように切り取り過大解釈して綴ります。どうせ生きるならドラマがなきゃね。更新はたぶん真夜中。たぶん。

S.O.S.

AM1:57

旅日記になるなどと嘘を言ってごめんなさい。
写真の整理に追われ、もう少し時間がかかりそうなのです。
なので今日は別の話をしましょう。

先日仕事の帰り道に突如訪れた甘いものが食べたい私!的感情。
姉と待ち合わせ駅でケーキを買って帰ります。
買うのは8割タルト、2割シフォンと決まっています。
なぜなら甘いものが得意じゃないから。
だけどなぜケーキが食べたくなったかというと、それは体が欲しているからですね、素直に従って摂取したいです。
母はいつもモンブランと決まっていて、父にはショートケーキを買っていけば事足ります。
ヒーローならスーパーマン、ロックンロールならエルヴィス、アイスならモナカ、ダイエットなら走り込み、といった調子の人なので、ケーキもやはり、イチゴのショートケーキなのです。
誕生日にはもちろんホールで買うし(私は上のイチゴしか手をつけません)
、ピースで買うときも選ぶのにこちらが迷うことはないのです。
なんだかんだ言うてショートケーキ、なんだかんだ言わんくてもショートケーキ、そんな男です。

がしかしその日、いつもより帰りの早い父にケーキあるよと姉が言えば、もしや…と怪訝な顔つきで、

ショートケーキ、、、?

と聞くのです。

なにその顔。
当たり前じゃないか!一番好きではないか!
姉妹は返しましたが、
父は初めて娘達の前で告白しました。

ショートケーキ以外も食べてみたいのよ。
あんたらのマスカットが乗ってるような、メロンが乗ってるようなお洒落なケーキ、
わしもいい加減食べてみたいんよ。


この衝撃をなんと言えばいいのでしょうか。
あんなに美味しそうに毎度イチゴのショートケーキを食みながら、
そんな思いを抱いておったんかい。

いつもケーキ食べながらショートケーキが一番好きって言うじゃん。
食い下がる姉。

娘の好意を無下にすることは癪だそうで、
今の今まで口には一切出さず、一口ちょーだいも言わずショートケーキを食べていたとのこと。
ショートケーキがきっと一番好きでしょうが、浮気してみたいんですね。
隣の芝生は青いってやつです。
娘になって30年、未だ分からないことばかり。

余談ですが、私は甘いものが不得手と言いましたが、生クリームもあんこも程々には食べられます。あんみつを完食する自信はありませんが大福程度のあんこ量なら食べられます。渋茶が必須ですが。
ブラックコーヒーを飲めるようになってからは幾分マシになりました。
あんまっ!!を瞬時に包んでくれるブラックコーヒー、お茶、貴方達は天才かよ。飲めようになってほんと良かった。
甘いものが単体で存在することが苦手なんだなと書いてて思った。何かと調和されたりするといいのです、きっと。

そしてもっとも苦手なお菓子はフィナンシェ、マドレーヌ、カステラの類です。バームクーヘンはイケます。対バームクーヘン、これ似ているようで全然違うのです。
フィナンシェなんかの、糖分がじゅわっと広がるあの瞬間を想像するだけでも顔が歪みます。
同じ理由で、きつねうどんも苦手です。
うどんは好き、赤いきつねは食べますが、お揚げは誰かにあげてしまいます。
それってもうきつねうどんじゃないんじゃないかって言われますが、
そうです、もうきつねうどんじゃありません。素うどんです。
だけど私には、あのうどんとかまぼこだけで充分に赤いきつねなのです。
要は形がどうであれ、赤いきつねを食べているという既成事実が大事なようです。

ストロベリー オン ザ ショートケーキ
昔のドラマを思い出しました。
主演のタッキーが芸能界を引退するんだって、今日会った友達のとても悲しんだ顔。
彼の持つ影響力たるや!